0120-637-791
受付時間:午前8時~18時 定休日:土日祝(FAXのみ24時間365日受付)

キャリアダンプとは?種類や用途をしっかり解説!

公開日:2023年10月17日

キャリアダンプは主に建設現場や造成現場などで利用されていますが、近年、頻繁に発生する集中豪雨や大型台風による復旧作業に従事する自衛隊でも積極的に活用されています。

このキャリアダンプは、荒れた地形でもクローラー(キャタピラー)によって自走し、ダンプトラックとしての役割を果たすため、非常に優れた性能を持つ装置です。

キャリアダンプとは

キャリアダンプの主な使途は、不整地におけるダンプトラック作業です。この装置は不整地での移動と作業に特化して設計されており、クローラーによる走行によって、軟弱な地面や傾斜地での作業が可能です。さらに、クローラーを使用したスピンターン(左右のクローラーを反対方向に回転させて車体をその場で回転させること)や、キャビンと架台の旋回によって、狭い作業スペースでも効果的に作業が行えます。

一般的なダンプトラックが進入できないような土木工事現場の不整地において、土砂の移動や荷物の運搬といった荷役作業が主要な役割です。近年では、災害による復旧作業などで非常に重要な役割を果たし、不整地で自走して土砂や瓦礫を積み上げ、運搬することで、不可欠な存在となっています。

キャリアダンプの種類

キャリアダンプは、架台の違いによって主に2つの種類に分類できます。これにより、作業内容に応じて最適なキャリアダンプを選択し、効率的な作業を実現することができます。

三方開タイプ

このタイプのキャリアダンプは、名前通り後方のアオリだけでなく、左右のアオリも開閉できる設計となっています。

これにより、荷物の積み込みと荷降ろしがより容易に行えます。この特徴は、狭小の作業現場や運転に不慣れな運転手にとって作業を簡単にし、効率を向上させるのに役立ちます。

ベッセルタイプ

「ベッセル(vessel)」は英語で、船や容器を指します。この用語は、キャリアダンプのタイプを説明するために使用されます。

ベッセルタイプのキャリアダンプは、船底のような形状をしており、アオリ(荷台を覆う部分)がない架台を備えています。

この構造は、造成現場や河川の改修などで、サイズが不明確な砕石や土砂などをユンボなどで積み込み、ダンプ機能を使用して排出するために適しています。

キャリアダンプの用途

キャリアダンプは、さまざまな用途に活用されていますが、主に土木工事現場での作業に広く使用されています。以下はその主な用途です。

  1. 伐開と搬出: 山林の伐開作業で切り出された木材を運搬します。
  2. 土砂の搬出: 土木工事や造成工事において、土砂を積載して運搬します。
  3. 河川改修: 河川改修プロジェクトにおいて、土砂の移動作業にユンボと組み合わせて使用されます。一部のキャリアダンプは水陸両用で、浅い河川での作業が可能で、浚渫土の搬出にも利用されます。

キャリアダンプは、不整地や軟弱な土地での作業に加えて、急傾斜の斜面での移動や狭小地での作業も行えます。この多様性により、さまざまな現場で必要な積載物の移動が可能です。ただし、キャリアダンプはダンプトラックと異なり、主に現場内での積載物の移動に特化しており、長距離移動には向いていません。

キャリアダンプを運転するために必要な免許・資格

キャリアダンプのクローラーについて、長らく鉄製のクローラーが一般的でしたが、昭和時代になり、諸岡株式会社とブリヂストン株式会社が共同でゴムクローラーを開発したことから、ゴム製のクローラーが主流となりました。

ゴムクローラーの利点は、アスファルトなどの道路を傷つけずに走行できることです。これにより、キャリアダンプは公道を走行することが可能となりました。ただし、長距離の自走には向いておらず、速度が出ません。しかし、近接した現場間での移動には適しています。

キャリアダンプを運転するには、車両のサイズに合った運転免許が必要です。具体的には、小型特殊自動車に対応できる原付以上の免許または大型特殊自動車免許が必要です。また、キャリアダンプの作業操作には、不整地運搬車運転者の資格またはより上位の資格である建設機械施工技師の資格が必要です。

最大積載荷重1トン未満の場合

「不整地運搬車運転者」の資格は厚生労働省によって定められており、最大積載量が1トンを境に資格が区分けられています。1トン未満の場合、特別教育を受ける必要があります。

特別教育は安全衛生特別教育規程に基づいて行われ、その内容は学科6時間と実技6時間の履修時間が規定されています。特別教育は都道府県労働局に登録された教習機関や建機メーカーの各事業所で提供されています。

この資格を取得して就業するには、18歳以上であることが条件とされています。

最大積載荷重1トン以上の場合

「不整地運搬車運転者」の資格は、労働安全衛生法に基づいて定められた資格で、1トン以上のキャリアダンプを操作するためには特別講習が必要です。この講習により、1トン以上のキャリアダンプを含む全てのキャリアダンプを運転するためのスキルが習得されます。

通常、講習内容は学科11時間と実技24時間の合計で35時間です。ただし、大型自動車免許、中型自動車免許、準中型自動車免許、または普通自動車免許を保有し、該当する作業で3ヶ月以上の経験がある場合、学科7時間と実技4時間に短縮できる免除が適用されます。

これらの講習は都道府県労働局に登録された教習機関や建機メーカーの事業所で提供されます。資格を取得するには、18歳以上であることが条件です。

まとめ

キャリアダンプは、さまざまな作業用途で高い能力を発揮する多目的な車両です。特にゴムのクローラーを備えたキャリアダンプは、環境にやさしく、アスファルトなどの道路を傷つけずに作業を行うことができます。その軽量な車体とクローラーの組み合わせにより、幅広い作業範囲での利用が可能となりました。

気候変動による風水害が頻繁に発生する現代において、キャリアダンプは復旧作業において重要な役割を果たします。その堅実な性能と汎用性は、災害時にも信頼の味方となり、復旧作業を支援します。キャリアダンプの存在は、予防的な視点からも考慮されるべきであり、必要な場面で活用されることで、災害や工事現場での作業の効率を向上させるでしょう。

キャリアダンプの購入・売却をご検討の方は関西トラックスへご相談ください!

ご相談・ご依頼はこちらから

«トヨタ ダイナの買取相場はどれくらい?
小型トラックでも高価買取は狙えるのか?»