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ユニック(クレーン付きトラック)が故障したら?原因・対処法を解説!

公開日:2023年11月29日


ユニック(クレーン付きトラック)は荷物の積み下ろしに活躍する便利な車両ですが、作業中に急に動かなくなると大変な状況になります。

今回は、ユニック車の故障の原因と対処法、さらには故障を防ぐための注意点についてご紹介します。

ユニック(クレーン付きトラック)の故障原因・対処法とは?


クレーン付きトラック(ユニック車)は、取り付けられたクレーンを活用して、重い荷物を荷台に積んで運搬することが可能なトラックです。

ユニック車は一般的に、「キャブバック型」「ハイアウトリガー型」「荷台内架装型」の3つの主要な形態に分かれます。

これらのタイプは、それぞれ異なる目的や用途に特化しています。

アウトリガーの動作不良

アウトリガーはクレーン作業中に車両をしっかりと固定し、転倒を防止する重要な装置です。

アウトリガーの動作が不良を示す場合、まず動力を供給しているPTO(パワータケオフ)を確認することが重要です。クラッチをしっかりと踏み込み、PTOを確実に起動させることで、トラブルが解消されることが一般的です。

しかし、これでも問題が改善されない場合は、油圧装置に異常がある可能性が考えられます。油圧装置が正常に作動していないと、アウトリガーが適切に展開されないため、作業の安定性に影響を与えます。この場合、専門の修理業者に点検してもらい、必要に応じて修理や交換を行うべきです。

アウトリガーの正常な動作は、安全なクレーン作業を確保する上で不可欠です。定期的な点検と適切なメンテナンスを行い、トラブルが発生した場合には迅速かつ適切な対処が重要です。

ブームの動作不良


ユニック車のブームが正常に動作しない場合、その原因として操作レバーの故障やPTOコントロールボックスの配線の抜けが考えられます。ブームの動きに不具合を感じたら、まずこれらの要因を確認し、必要に応じて修理や交換を行います。

また、エンジンが稼働中であっても、エンジンを切るとブームが勝手に下がる場合は、デリックシリンダのカウンタバランス弁の摩耗が考えられます。この場合は、摩耗した弁の交換が必要です。作業前にこれらの点を確認することで、ユニック車の正常な動作を維持し、安全かつスムーズな作業を行うことができます。

PTOの動作不良

トラックのPTO(パワーテイクオフ)は、エンジンから動力を取り出し、様々な作業に利用される重要な装置です。

PTOの動作に不具合が生じた場合、以下の手順で確認および対処を行います:

PTOのレバーがストロークエンドまで引かれているかを確認し、引かれていない場合はクラッチペダルを踏んで引きます。ATの場合はPかNに入れ、再度PTOスイッチをONにします。これらの手順でも問題が解消されない場合は、PTOスイッチの故障、シャフトの故障、配線の切れなどが考えられます。その場合は修理が必要です。

PTOスイッチを入れたまま走行すると、油圧装置に大きな力がかかり、故障の原因となり得るため、走行中はPTOを切っておくように留意しましょう。これにより、トラックの安全性と機能の維持が確保されます。

ラジコンの動作不良


ユニック車の多くは、クレーンの操作をラジコンで行います。

ラジコンの操作がスムーズでない場合、以下の点を確認してみてください:

電波状況の確認: 電波が圏外になっている可能性があります。トラックに近づいて電波を受信できる状態にするか、適切な位置に移動してみてください。

電池切れの確認: ラジコンの電池が切れている可能性があります。電池を交換してみてください。

これらの手順でも問題が解消されない場合は、次の可能性が考えられます:

ラジコンまたはクレーンの受信機が故障している可能性があります。

ユニック車(クレーン付きトラック)を故障させないための注意点

ユニック車(クレーン付きトラック)の故障を予防するための注意点をご紹介します。

オイル交換を行う

クレーンの稼働には、油圧機器や旋回減速機、ウインチ減速機などが欠かせず、これらの機器は封入されたギアオイルを使用して稼働しています。

ギアオイルは時間とともに汚れや劣化が進むため、十分な機能を発揮できなくなります。そのため、定期的なオイル交換が重要です。定期的なオイル交換により、機器の性能を維持し、クレーンの正常な動作を確保することができます。

グリスアップを行う


ユニック車のクレーン部分では、金属が主に使用されています。この金属部分は摩耗が発生しやすいため、故障を防ぐためには定期的なグリスアップが必要です。

グリスアップにより、金属部分が適切に潤滑され、摩耗が抑制され、クレーンの耐久性や効率が向上します。

グリスアップを行う箇所

  • ウインチドラムギヤ
  • 旋回ギヤ、ベアリング
  • ワイヤロープ
  • ブーム摺動板(しゅうどうばん)
  • ブームフートピン
  • デリックシリンダ支持ピン
  • プロペラシャフト

ワイヤーロープを交換する


荷物を吊り上げるワイヤーロープは、使用に伴い型崩れやキンクによる変形などの経年劣化が発生します。

この経年劣化による変形が進行すると、重大な事故の原因となります。そのため、定期的な交換が重要です。以下は、ワイヤーロープの定期的な交換の目安です。

  • 素線の10%以上が切れている
  • 直径が公称経より7%以上減少している
  • 型崩れや腐食、キンクなどが見られる

これらの目安を参考に、ワイヤーロープの定期的な交換を行うことで、安全性を確保し、事故のリスクを低減できます。

まとめ

クレーン付きトラック(ユニック車)の故障の原因としては、PTO、ブーム、ラジコン、アウトリガーなどが正常に動作していない可能性が考えられます。

これらの不具合は、確認してすぐに改善できる場合もありますが、一部修理が必要なケースもあります。修理が必要な場合、故障部位によっては修理費用が高額になることがあります。そのため、中古のユニック車に乗り換えることも検討される選択肢の一つです。

関西トラックでは、ユニック車の高価買取・中古車販売も行っております。

ユニック車のトラブルでお困りの際はまずは関西トラックスにご相談ください。

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